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微分積分2016

(1) ロンスキアンの性質

1次独立・1次従属な関数

$c_1f_1(x) + c_2f_2(x) + \cdots + c_nf_n(x) = 0$ がすべての $x$ について成り立つための必要条件が「 $c_1 = c_2 = \cdots c_n$ 」であるとする。このとき、$n$ 個の関数 $f_1(x), f_2(x), \cdots, f_n(x)$ は1次独立であるという。

1次独立でない場合、1次従属であるという。したがって、$f_1(x), f_2(x), \cdots, f_n(x)$ が1次従属であるとき、以下が成り立つ。

$\exists c_1,c_2,\cdots,c_n.\ (\forall x.\ \sum_{i=1}^{n} c_if_i(x) = 0)$ かつ 「$c_0 = c_1 = \cdots = c_n = 0$」ではない

参考:金沢工業大学の講義ページ

(2) ロンスキアンと微分方程式

1. は証明問題。
2.1. で得た $W(x,y)$ に関する1階線形微分方程式(しかも同時微分方程式)の解を求める問題。

ロンスキー行列式について

ロンスキー行列式(Wronski determinant)は、微分方程式の分野で用いられる行列式である。(1) の性質 6. 7. より、

関数 $f,g$ が1次従属であれば $W(f,g)=0$

$W(f,g) \neq 0$ であれば 関数 $f,g$ が1次独立である

が成立する。よって、ロンスキー行列式を使って、微分方程式の解の独立性を証明できる。

ただし、Wikipediaにもあるように、「$W(f,g)=0$ ならば、関数 $f,g$ が1次従属である」は不成立。

参考:Wikipedia

配点例

(1) 各2点(14点満点)
(2) 11点

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